【築古戸建て】フルリフォームしなきゃいけないの?お金を残すリフォーム方法を解説

こんにちは。TEL指し系大家あご(twitter@ago_ooya)です。

不動産投資を始めたばかりだと、物件を購入したものの「どこをどの程度直せばいいんだろう?」と悩んでしまうのではないでしょうか。

直さず借り手が見つかればそれが一番なのですが、修繕なしで貸し出せる物件はなかなかありません。もし修繕なしで借り手が見つかったとしても、入居中に物件の不具合が見つかれば今まで得てきた家賃が消えてしまうだけでなく入居者様にも多大な迷惑をかけることになってしまいます。反対に「きっちり直さなきゃ!」とこだわってしまうと、ここまで手を掛けたんだから…」と物件に愛着が湧き、「もっと家賃を取れるはず…!」と相場とかけ離れた価格帯で募集してしまい、「ずっと空室のまま…」なんてことにもなりかねません。

私の1号戸建は、修繕にお金をかけすぎて採算が合わなくなってしまいました。「このままじゃだめだ…」と思い、「どうしたらお金を残せるだろう?」と試行錯誤した結果、“最初に必要な箇所を修繕しておく”という方法にたどり着いたのです。

今回この記事では、そんな私の経験をもとにどこを修繕していけばお金を残すことができるのか?について書いていきます。

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事業なのでお金を残す必要がある

不動産投資は事業なのでお金を残す必要があります。

短期で見れば、修繕せずに貸し出せることで一番お金を残すことができそうですが、築古戸建ではそうはいかないのが現状です。その理由は老朽化が進んでいるからで、建物が傷んでいるのにそのまま貸し出してしまえば、入居後に頻繁に修繕が発生し今まで得てきた家賃は水の泡として消えてしまうなんてことにもなりかねません。

しかし、反対に手を加えすぎてしまえばリフォーム費用が嵩むだけでなく、「思った以上に家賃が取れなかった…」というふうにもなり資金回収も思うように進まなくなってしまうので注意が必要です。

では、どのように修繕計画を立てればいいのでしょうか?

それはそのエリアに適したニーズのリフォーム計画を練る必要があります。

賃貸需要に応じて修繕を決める

修繕計画はそのエリアの需要に応じて決める必要があります。

なぜならこっちの地域では家賃相場はこれくらいだけど、違うエリアだと家賃相場も求められるクオリティも変わるからです。

実際私は1軒目で家賃相場や修繕の度合いを大きく外してしまいました。家賃6万円が相場の物件に対して「DIYでもリフォームすれば賃料を上げられる」と考え全ての部屋をリフォームしてしまったのです。そこからは必ず賃貸需要を調査して、どの程度直せばいいか、家賃はいくらくらいで設定するのが適切なのかを必ず確認するようにしています。

この賃貸需要調査は電話でヒアリングするのですが、「このくらい直せばこういう層にOO万円でアプローチできるよ!」など教えてくださる方もいらっしゃいます。まれに「よかったら現地も一緒に見てあげるよ!」と言ってくださる担当者様もいらっしゃるので本当に心強いです。

賃貸会社の担当者様であれば何十件、何百件と仲介してきているので、そのエリアの家賃相場も客層も今までどんな物件が決まってきたかを把握しているので、これ以上詳しくアドバイスできる方は他にいないと思います。

仲介様から教えていただいた「この条件ならO万円」、「ここまで手を加えればO万円」という情報や掲載されている物件情報をもとに、欲しい利回りを基準に修繕計画を立てるようにしています。

築古戸建てはフルリノベーションする必要はない

賃貸で出ている戸建てを見てみると、全ての物件がフルリノベーションしているわけではありません。欠陥が何もない戸建ては新築ぐらいで、築年数の経過した戸建てでは古くなったお風呂やキッチン、トイレなどの設備が付いていることも珍しくありません。

室内を見ても、生活の中心となるダイニングキッチンの壁床天井などを綺麗にしているのみで、他の居室は手を加えていない物件も多く見かけます。その理由は、流通している賃貸用戸建の数が少ないため、フルリノベしなくても需要があるからです。それに加えて賃貸用戸建てはアパートに比べて、修繕する面積も大きく採算が合わなくなってしまうのでフルリノベしている物件が少ないのではないでしょうか。

実際私の物件も一部の居室のみリフォームし、ほかはほぼそのままで賃貸募集をしていますが入居付けできています。

最低限は直す必要がある

ではどの程度直したらいいのでしょうか?最低限修繕すべき箇所を見ていきます。

・水回り
・外壁
・給排水
・シロアリ
・雨漏り
・故障した設備

上記のようなものが挙げられます。これには二つ理由があります。

一つ目は建物を守るためです。大家業をしている以上、建物=商品なのでその建物が使えなくならないようにするために壊れた水回りの修繕は必須です。なぜなら、建物の中に水が侵入してしまうと、木が腐ったりシロアリが発生したりと、建物にすごく深刻なダメージを与えてしまうからです。建物の躯体がやられてしまえば、それを直すために壁を剥がしたりと多額の費用が必要になってしまいます。どんなに高利回りで入居付けできたとしても、運用中に修繕が発生してCFを削られてしまっては何の意味もないので、私は最初に修繕して貸し出すようにしています。

2つ目に入居者様の満足度です。入居中、設備に問題が起きて生活に支障が出てしまえば入居者様も困ってしまいます。これを放っておけば、入居者様の早期退去や家賃の減額交渉なども想定されます。もし早期退去になり空室が発生すればその期間は家賃収入を得られないだけでなく、新しい入居者様を見つけるために賃貸業者様に広告費が必要になりますし、原状回復費もかかってきてしまいます。最初に修繕しておくだけで長期入居につながり余計な出費も減らすことができるので、きっちり修繕してから貸し出すことが大切だと思います。

競合の多いエリアは直す必要あり

同じような物件が数多く掲載されている場合、どうしても決まりづらくなってしまいます。対策は2つあります。

1つ目は家賃を下げて募集をかける方法です。相場よりも家賃を下げて募集することで早期の入居付けが期待できます。しかし、家賃の価格帯を下げすぎるのも良くありません。戸建の場合はアパートに比べて建物が大きく修繕費用も嵩むためです。実際、退去に伴い原状回復が発生するほか、10年ごとに設備が故障したり外壁や屋根などのメンテナンスが発生する可能性があるからです。こうした修繕費用には原価があるため一定額以下には下がりません。このことから5万円以下の家賃でしか入居付けできないエリアは避けています。

2つ目はリフォームして差別化を図る方法です。水回りを優先的にリフォームすることで差別化が図れることが多いです。近隣の物件が水回りが古い物件ばかりであれば、水回りを入れ替えるなどすることで、周辺の相場よりも高い金額で貸し出せる可能性があります。

実際私の4号戸建てのエリアの例を紹介します。4号戸建のエリアの競合を見た時、近隣に20件ほど物件が出ていたので「価格競争に巻き込まれる!」と思いました。しかし詳細を見てみると、どの物件も水回りが古いものばかりで、在来工法のお風呂に清潔感のないトイレといったような感じの物件ばかりでした。私の4号戸建は水回りがとても綺麗だったので周辺の戸建ての相場よりも1万円ほど高い金額で貸し出すことができたのです。

水回りの設備についてはガス会社さんで新品に交換していただけるので、それだけでも十分優位性を出るのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

賃貸用戸建てというだけで希少性が高いので競合が少なければフルリノベーションをする必要はありません。ポイントを押さえた修繕を施すことで長期的にもお金を残すことができるので、そのエリアのニーズにあったリフォーム計画を立てることが大切です。

修繕や利回りなど下記を参考にしてみてください。

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